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免疫力を高める「生きがい療法」
講師 伊丹仁朗 医師 |

伊丹仁朗氏は「生きがい療法」を提唱する岡山県倉敷市・柴田病院の医師です。
ガン患者さんを引率してロッキー登山をしたり、入院患者さんと大阪花月に落語を聞きに行くなど医者の役目と笑いの効用、弊社で推奨している天皇山の水などを実践の場に取り上げて「癒しの医学」を実施しています。
ストレスと免疫力
心の働きはガンや病気の治療に非常に大きな影響があります。病気に負けないぞという前向きの気持ちや生きがい、ユーモアや笑いという前向きの心は、病気の治癒力を良くする心の状態だと言えます。反対に悲しみや不安、ストレスなどはマイナスの影響を及ぼします。
ストレスを受けた場合、どのように対処すればキラー細胞の強さが低下せず、ストレスの影響が少なくてすむかという研究が発表されています。九州大学の心療内科では、次のような実験を行いました。
「何匹かのネズミを、水の中に落とします。ネズミは水が嫌いですから、いろいろな反応が見られます。あるネズミは、もうだめだと思ってそのまま横たわり、水の中にぷかぷか浮いています。また別のネズミは何とか助かろうと思い、泳げないのにバタバタします。どちらが胃潰瘍になりやすいでしょうか?」
実はあきらめたネズミのほうが、胃潰瘍になり易く、ストレスの影響が大きい事が分かっています。何とか危機から脱しようと努力したほうがいいのですね。同様にネズミを使ったいくつかの実験により、ストレスを解決しようと自分で努力することで、免疫力を低下させずにすむことが証明されています。
心の働きが病気を治す力に影響を及ぼすことは、世界中のいろいろな研究により、明らかになっています。最近、実際のガン治療に応用した研究として、米国スタンフォード大学のスピーゲル教授の研究をまとめた本が、アメリカで出版されました。
UCLAのホージー教授の研究では、悪性の皮膚ガンを手術した人々を二つのグループに分け、一グループには通常の治療だけ、もう一グループには心理療法を加え、六年目の再発率を比較してみました。
心理療法を加えたグループは再発率が二分の一になり、死亡率は三分の一になっていることが分かりました。
これで、ガン治療の再発予防にも、手術後の生存率にも心理療法が影響を及ぼすことが分かります。ガンは手強い病気ですが、このようなデータは私達に希望を与えてくれるものだと思います。
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